ザ・マスターズファイター

【対応機種:プレイステーション ジャンル:2D対戦格闘 発売元:シネマサプライ】

 有名なのか有名でないのかいま一つ判然としないプレイステーションの格闘ゲームです。『デスクリムゾン』とは少し方向が違うのですが、かなりのインパクトを持っているゲームであることは間違いない…と思っています。

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第一章 ザマス購入顛末記

 このゲームを初めて知ったのは、プレイステーションマガジンでのレビューだと思います。現在では確認できないのですが、ずいぶん酷評されていたのを憶えています。その後、記憶からきれいさっぱり消え去っていたのですが、最近になって掲示板などで話題になっているのを見て、興味を持ちました。

 私がかなり影響されやすいことは否定できませんが、掲示板の方々の熱い書き込みに、『ポストデス様』級のインパクトを感じ、思わず購入を決意してしまいました。その決意を固めた翌日の朝、早速出発しました。苦戦するかと思ったのですが、意外にも最初に行った、

デス様を新品で購入した店

で発見することができました。定価新品でしたが、その日は秋葉原まで探索に行く気力もなかったため、見つけた瞬間に手に取ってました。

 さすがに単体で購入はまずいと思い、一緒に『実況アメリカンベースボール2』あたりも買おうかと思ったのですが、この店ではポイントもルピーもないことに気が付いて踏みとどまりました。一応節約したつもりなのですが、

根本的なところで散財している

のは気のせいだと思いたいところです。

 早速カウンターに持っていったのですが、レジが故障していてしばらく待たされました。その間『今なら戻れるぞ』との天の声が聞こえてきましたが、私はあえて無視することにしました。

 記念にレシートが欲しかったのですが、レジの故障のためそれもかなわず、

これはMr.DEATHの呪いか?

と思いましたが、とりあえず期待を胸に帰宅しました。

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第二章 ザマスキャラ紹介

 『パクリ』『グラフィックが良くない』と言われるザマスですが、実際に遊んでみるとそれら以外にも興味深い部分があったりします。ここでは、少しだけそれらの紹介をしたいと思います。

タクヤ(北沢 タクヤ)

 一応主人公のようです。勝利後の画面で表示される『セリフ』の一つが強力です。ザマスリンク集のバナーを使わせていただくことで、そのセリフを紹介したいと思います。

あなたにテコンドーを教えてやろうか?

です。く、口調が前半と後半で一致してません。ちなみに、メッセージを英語にして遊びますと、

Shall I teach you tae kwon do?

となりまして、

こっちから日本語に翻訳したのでわ?

と思ってしまいます。実際にはエンディングロールでEnglish Translationの方が表示されていますし、違うと『信じたい』ところです。また、クールな外見に似合わない『野太い』声がいい感じです。

ミシェール(MISHELL)

 鉄拳と同名だったりする女性キャラで、声が個性的です。対戦するとよく、

や。や。や。や。や。

と声をあげながら5連続攻撃をしてきます。そして、

らいとにんぐかったあ〜

と叫んで必殺技を出してきます。雰囲気を的確に表現するために、あえて『ひらがな』を用いましたが、実際に体験すれば理解できるかと思います。

サカモト(坂本 辰之介)

 『世界制覇』という大きな野望を企てているわりに、

タクヤの道場乗っ取り

を狙っていたりするなかなか堅実な武士です。グラフィックを最初見たとき、

サングラスをかけた怪しい奴

に見えたのは私だけでしょうか?加えて、動きが『ぷるぷる』していて怪しさ大爆発な上に、悪役という設定にふさわしい独特の声で、なかなか味があるキャラです。

Mr.DEATH(ミスターデス)

 通称『デス様』です。彼の『漢』らしい勝ちゼリフ

うぉ〜っしゃしゃしゃしゃしゃぁ〜!

は必聴です。残念ながら、1ラウンド目を取ったときですと、

声が途中の『しゃ』で切れる

事態が発生します。では2ラウンド目ではどうなるかと言いますと、

途中からNOW LOADING...の画面に変わってるのに声が響く

ことになります。実際に体験するとかなり笑えます。おまけに、暗転した画面ではミシェールらしいキャラが指を振っている始末です。これではデス様も浮かばれません。なお、『EXCELLENTで完全勝利』すれば、この声を最後まで堪能できますので、一度『は』挑戦してみてください。

J(ジェイ)

 麻薬女王こと『J』です。『ハートビート』と呼ばれる麻薬を密売している組織の大幹部でして、パッケージ表面の金髪キャラなのですが、『女王』であることに注意してください。つまり、

女性キャラ

なわけです。ちなみに、『本名は不明』だそうです。

 このキャラについては、元のキャラを知っていた方がインパクトが強いようですが、ストーリーモードで明かされる『衝撃の真実』や、

小説版では髪の毛が逆立っていない

などなど、ザマスを語る上で話題には事欠かない存在です。

カイン・ザハート(KAIN)

 パッケージ表面の一番奥手正面にかまえる表ボス的な存在です。が、

嫌いな物が『キュウリ』

であるところなど、越前康介の『焼きビーフン』にこそ及びませんが、なかなか近いものを感じます。世界征服が『趣味』というところも味がありますが、ここで一番重要なことは

イラストと実際のゲームとで別人

なことです。これは一度でも見ていただくとわかるのですが、イラストでは立派な格好をしているにもかかわらず、実際のゲームでは

足をがにまた状に曲げた変なキャラ

になっています。キャラ選択で初めて姿を見たとき、『何かの間違いでは?』と本気でマニュアルを読み返してしまったというのは、ここだけの秘密です。

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第三章 ザマス関連商品紹介(序章編)

 メディアミックス展開を狙っていたのか、ザマスではいくつかの関連商品が発売されています。ここでは、それらについて簡単に紹介してみたいと思います。

小説(&コミック)

 ザマス小説とコミックが掲載された書籍です。私が購入したのは1998年12月ですが、書店に注文すればまだ入手可能ではないかと思います。といっても私が注文したときには、詳しいはずの店員さんから

この出版社の電話番号とか、わかりませんか?

と尋ねられましたので、なるべく大きい書店を選ぶのが良いかと思います。

 ちなみに、紀伊國屋書店のデータベース検索コーナーに行き、『ザ・マスターズファイター』で検索すると表紙や紹介文を見ることができます。そちらにも書かれていますが、以下に書籍情報をまとめておきます。

書名ザ・マスターズファイター 序章編
編著マスターズファイタークリエイティブチーム
出版社ヴィ・マックス
ISBN4916127625
初版1997年11月10日
価格本体952円+消費税

 上記の『強調部分』は私が付け加えたものです。『創造的』と考えていたのかどうかという点について、ちょっとだけ疑問だったりします。

 さて、小説もコミックも基本的な部分では一定の水準に達しているかと思いますが、つっこみどころが結構あったりします。例えば、

挿し絵が手抜き

な感じがしたり、『強引なふりがな』が随所に見受けられたりします。

といった感じです。他にも、p.204に以下のような会話があります。自己否定しているのかと思って、つい笑ってしまいました。

「確か……ミスター・デスと名乗っていた」
「みすたーですぅ? センスのかけらもない名前だな」
「ああ……確かに。」

 あと、コミックの著者である『みなぎ得一』さんですが、『いろは双紙』『大復活祭』といった単行本を出されていたり、鉄拳シリーズや勇者王ガオガイガーなどのアンソロジーコミックに参加されていたりと、比較的有名な方のようです。

ドラマCD

 歌が6曲と40分以上のドラマが収録されたCDです。おさかな☆にしんさんのご厚意により、先日入手することができました。シングルCDも発売されたそうですが、そちらは『廃盤』とのことで、入手はかなり厳しいと思われます。

 以下に歌についての情報をまとめましたが、3曲目の『アポストロフィの位置』は私の誤植ではありません。原文のまま正確に記載しております。

曲名作詞作曲編曲時間
1一瞬は遠くまでリーシャウロン馬渡松子馬渡松子小池亜希子4:22
2愛しか知らないリーシャウロン森雅之Mike中西美保4:58
3コペルニクス97’リーシャウロンMike谷口英一宮川美保3:53
4ESSENCEリーシャウロンRaphael並木晃一南ちはる3:49
5真夜中のプロフィールリーシャウロン宮前ひろし並木晃一南ちはる5:40
7WALK ONリーシャウロン馬渡松子馬渡松子南ちはる5:00

 6曲目にドラマが入っています。これについてはぜひ実際に聞いていただきたいところですが、全体に説明的な印象を受けます。また、音源は違うと思いますが、ゲーム中の曲がBGMとして流れてきます。いろいろと笑えるのではないかと思います。

 歌についてですが、後半の3曲を歌われている南ちはるさんは、ドラマやゲームで『J』の声を担当されている方とのことです。ハスキーな声で歌い上げています。一方、1曲目の小池亜希子さんはミシェールの『やる気のなさそうな』声の方です。

 『コペルニクス97’』の宮川美保さんは、ドラマの方には参加されてないようですが、『m〜君を伝えて〜』『ずっといっしょ』『ドキドキプリティリーグ』といったゲームでも声優として参加されています。が、そういったことより、この曲は歌詞が強烈です。著作権の問題がなければ全掲載したいところです。

 また、馬渡松子さんは、アニメ『幽々白書』のエンディングなどを担当されたガールポップ系の歌手の方です。リーシャウロン氏は馬渡さん自身の曲でも、ほとんどの作詞を手掛けていた記憶があります。あと、並木晃一さんについては、以前セガに在籍されていた方といった情報もあったりしまして、全体に作曲や編曲関係については豪華といった印象を受けます。

初回特典

 ザマスには、初回購入者への特典として『オリジナルキャラクターカード』が付いていたそうです。『全部初回版では?』という疑問がわくかもしれませんが、残念ながらパッケージの『中』には入っていないようです。私を含めて複数の方が新品を購入して確認しています。

 発売直後には手渡しで配布していたのではないかと推測してますが、聞いた話では、ザマスのパッケージに

セロテープで適当に貼ってあった

こともあったそうですので、ひょっとしたら現在でも入手できるかもしれません。

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